モーツァルト最後の交響曲です。モーツァルトは1791年にレクイエムを作曲中に35歳という若さでこの世を去ってしまいます。そんなモーツァルトがその数年前の1788年の6月から8月のわずか3か月で、3つの交響曲を次々に書きあげていきます。それがモーツァルトの三大交響曲といわれる第39番、第40番、そしてこの第41番《ジュピター》ですね。
まずはYouTubeでどんな曲か聴いてみよう!
名盤CDセレクション
指揮:フランス・ブリュッヘン 演奏:18世紀オーケストラ
(録音1985年 デジタル録音)
古楽器を使用した演奏です。モダン楽器とは違う古楽器独特のキレのあるするどい音が、世間一般的なモーツァルト音楽のイメージと違う印象を与えてくれるかもしれません。ブリュッヘンと18世紀オーケストラは1年の2回の演奏ツアーで同じ曲を繰り返し演奏し、最終地のオランダで完成されたライブ演奏をCDに収録することで有名です。単にCD収録用や一度きりのコンサート用に演奏されたものではない、丁寧に磨き上げられた精度の高い演奏がここにあると思います。
このCDにはモーツァルトの交響曲から第40番、第41番「ジュピター」が収録されています。
指揮:クラウディオ・アバド 演奏:モーツァルト管弦楽団
(録音2005-2006年 デジタル録音)
モーツァルト生誕250年を記念して指揮者アバドによってイタリアのボローニャにある音楽学校フィラルモニカを本拠地として若い演奏家を中心に結成されたのがモーツァルト管弦楽団です。この音楽学校フィラルモニカは実際にモーツァルトが入学試験を受けた際の署名が残っているというゆかりの場所。古楽器によるモーツァルト解釈が進んだ2000年代にアバドが作り上げた尖鋭なるモダン楽器によるモーツァルト演奏の頂点は、迫力のあるモーツァルト演奏が楽しめます。
2枚組で、モーツァルトの交響曲のなかから第29番、第33番、第35番<ハフナー>、第38番<プラハ>、第41番<ジュピター>が収録されています。